オトコの籍には入らずとも、鬼籍には必ず入る。

不思議な読後感の本作。

短編連作集のかたちをとっているのは、本誌『ダ・ヴィンチ』での連載だったからだとおもう(ラスト2編は違うが)。

この作家さんを本作で初めて知ったが、基本、わたしの好きな文体リズムで書いている方だ。
若いんだろうなー、とおもい、著者紹介欄を見たら10歳、年下だった。
おお、若い。
しかも、こないだ読んで、あまりの文章としての成って無さに激しく腹がたった某作品(ここでお薦めなんてとてもできないのでしてない)の作者よりも若いのに、はるかにきちんとした文章を書けているので、将来が楽しみですね。
(ラストの短編のみwebで発表されたらしく、携帯小説っぽい文体に書き分けもできているし)

ただちょっと登場人物の描写が足りない感じ。
ご本人はイヤなのかもしらんが、やっぱり導入部では登場人物はフルネーム、もしくは性別がすぐわかるように書いてくんないと。
メインの人物の性別が、1ページめくらないと判明しないっ、てのは不親切です(「あんた、これやった?」のセリフで解らせようとするのはちょっと厳しい)。
でも“死”を中心に入り混じる人間模様の書き方は、へんにドロリンチョしてなくて、いい。
根性が腐りきった姑(故人)とか、なんかリアルで有りそうな葬式詐欺集団とか、不幸のズンドコ人生をおくってきた妹尾とかのくだりを、くどくどしく書かず、むしろあっさりと書けるのは若さゆえ、なのだろうけど、それが読む側に想像の余地を与えてくれて、ああ〜、あるよねぇそんなこと……とか思いをめぐらせられるのが、よい。

これ、ドラマにしたら面白いかもよ?
メガネ男子・木崎を小栗君とか玉木君に演ってもらってさ。
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