「みっともない」。
幾つかブクマもしてみて、そんでそこのコメントとか読んでいるうちに、書いておくか、と言う気になったので書きます。
スノーボード五輪代表選手の『腰パン』に端を発した件について。

自身のコメントでも書きましたが、私はああいう着崩したファッションを
「美しい」
または
「カッコイイ」
と感じない感性の持ち主です。
ここで
「それはアンタがもう歳だからだよ」
というツッコミが入ることでしょうが、それにはチッチッチと人差し指を振ることです。

なぜなら、私が若かった頃。
同年代の若者の大半がしていたヤンキーファッション、あれをも
「カッコイイ」
と感じなかったからです。
というか、もう『だいっきらい』でした。
なんでわざわざ足を太く見えるものを履き、額を広く見せ(剃りこみ)、似合わない原色のシャツを着、ぺたぺたと姿勢を悪く(外股)にして歩くのか。
まったく理解できなかったし、成長した今も、よく解りません。
解ったのは、ひとつの文化なのだな、ということ。
だからそういうものを好む人々が居て、しかも日本人の根底にはそれらを好む傾向があるらしい、と解っただけです。
決して自らそのナリをしようとはおもわないわけです。

なんせ私は【耽美主義】(プチ)なのです。
物事や事柄は“美しく”ないとイヤなのです。
人の顔の造作も然り、声も然り、所作も然り、そして服装も然り、です。
これは別に『キッチリ』、『カッチリ』に限った美しさではないのですが、まあ概ね私が“美しい”と感じるものは均整の取れたものであることは確か。
男性の服装でスーツが好み、スーツに弱い、てのはその現れかと認めますが、だからこそ、あの選手に限りませんが、昨今の男子高校生がスーツ系の制服を着崩しているのを見るにつけ
「勿体無い!」
と嘆かずにはいらないわけです。

自身が現役高校生だった頃、まだスーツ系制服ってのは極少数でした。
特に私の故郷は。
私立の、お金持ち坊ちゃん学校が採用してる程度で、あとはすべて学ラン。
それだけでもギムナジウムの制服を
「善し」
とする私の感性はげんなり……なのに、同級生・後輩・先輩は、タックが何本かを競い、やたらと腿の付近を膨らませ、かとおもうとその裾をこれでもかと言わんばかりに窄める。
そして上着はカラーの部分をなぜか高くしたり、裾を短くするか長くするかの両極端に走る。
加えて内側を、そのセンスを疑いたくなるような極彩色のヘンな模様で埋め尽くす……。
これを視覚の地獄と言わずしてなんと言おう、てやつでした。
(女子の、いわゆるスケバンスタイル、はわりと許せました。上着を短くスカートが長い、というのは、欧州のお嬢様ファッション―ボレロにフレアスカート―に通ずるものを感じたからだとおもいます)
少女マンガのような高校生活を夢見ていた私にとって、男子のそのいでたちは、すべての憧れを打ち砕いてくれるものであったのです。

そういった個人的恨みもありつつ、そこに自身の美的感覚が加わって、未だに私は“着崩し”ファッションが気に入らないわけで、しかも『スーツ』なのに
「なんで態とだらしなくするの?!」
としか言えない。

特に昨今の男子高校生。
私の現役の頃より、今の子は顔立ちもきれいだし肌にニキビつくってる子なんてほとんど見ない。
ヘアも、あのにっくきリーゼントとかいう誰ひとり似合わないヤツではなく、サラサラできちんとセットしてあるのに、なぜ!
なぜ制服だけ、着崩すのッ?!
ネクタイを、すこし緩めるのはよしとしても、その、昔と比べてもはるかに長くなった足を、なにゆえわざわざ短く見せるようなズボンの履きかたを、するのだね?!

もう、おばちゃんは、その襟首つかんで、面と向かって問いただしたい気分なわけです。
地下鉄でそういうコを見たりすると。
顔もそこそこ、背も高い、髪もきれい、肌もきれい。
なのにキミはなぜ……。

「勿体無い」

と。
話がへんなほうへ行ったようなので戻しましょう。
例の選手のことに。

つまるところ、彼が国内でああいうカッコしてたら別にそんなにイヤでなかったとおもわれます。
パッと見たら眉はひそめるでしょうが、あとは見ないでいれば済む話ですし。
でも、まがりなりにも『日本代表』の選手になったのだから。
彼の言動すべての背景に『日本という国』を見られてしまうわけです。
だから世の人々は文句を言ったのだとおもいます。
若者の間でそういうファッションが流行っているのもわかる。特にそのスポーツではそうだろう。
でも。
でも君は『日本代表』なのです。
そしてそれは君の価値観が押し通せる立場ではない。まだこの国はそこまで鷹揚でない。
特に君が悪かったのは、世の批判後の会見でした。
あれじゃあ、人(オトナ)の説教に耳を貸さず、ハナで嗤う、ただの子ども。
だから余計に世間(を占める大半のオトナ)は怒ったのです。
「子どもを代表に選ぶとは何事か!」
と。

おなじ子どもでも、浅田のまおちゃんや、石川のりょうくんがもてはやされるのは、その実力もさることながら“お行儀の良さ”というのが絶対的にあります。
ヘタで、完璧でなくても敬語を使おうとし、極力丁寧語で話そうとするその姿勢に、世間の人々は『好感』を抱き、少しの失敗には目をつむってくれる。
でも君は悲しいかな、逆のことをしたわけです。
これが、君が金メダルでも取ったあとの、凱旋帰国(と称される)時にその恰好でいたなら、世の人々はここまで批難しなかったでしょう(わたしはそれでもその格好はイヤですが)。
ワールドカップ優勝、という実績があるのかもしらんですが、そんなことはまだ世間に知られてません、残念ながら。
そしてその残念度数は、スノーボード、という『競技』そのものの認知度にもあります。
世界大会が開かれているらしい。
その程度の認知度しかないこの国で。
まだまだあれは若者の遊び。
という程度の認知しかないこの国で。
「でもスノボでこの恰好は普通ッスよ」
と言われても
「だからどうした」
なわけです。

君の不幸は、そういう現実をきちんと教えてくれる大人に巡りあえなかったこと、でしょう。
大人が開催し、大人の価値観でガチガチの大会に出る『代表』の心得とは。
というものを、若い君に誰も教えてくれなかった、その不幸。
その点だけは、私は君に同情を禁じ得ません。

でもやっぱり、私は私の感性のみで量った場合に、君のその「だらしない」服装はイヤです。
嫌いです。
そんな恰好で『日本代表選手』として参加して欲しくないです。
諸外国の人々に
「日本人はアレを認めているのか」
と嗤われた場合
「イヤイヤイヤ、認めてないですよ」
と言いたいけど、言えない(伝えられない)からです。

ここまで来ると、ほんとに個人の感性の話になってしまい、きっと君とは相容れないとおもうのですが、でも、君に不快感を示す人間の、一意見としてこういうのもあるよ、ということを
「ふーん」
と感じてくれれば幸いです。
時事刻々刻々 comments(2) trackbacks(1)
Comment








全くもって同感です!
私もあーゆーファッションは好きじゃありません。
でも、好みは人それぞれですから、普段は好きにすればいいと思います。
でも、あれは、いわば”日本代表という制服”だと思うんです。
学校の制服もそうだけど、制服といわれるものはかちっと着るもので、そう着たいし、着て欲しいと私も思う。
あれだけはきちんと着る、それぐらいできたでしょう?って。
最近の男の子の腰をさげたパンツも、私も同じく理解できないです。
なんであれがかっこいいんでしょうね?
足が長く見える方がぜったいかっこいいのに!
自分の息子たちにはさせたくないなって思ってます。
from. 泪 | 2010/02/15 00:24 |
>泪さん

おお、同志!
確かにファッションは好き好きですからね。
普段だったら構わないですよね。
あと、わたしの場合はいわゆる『謝罪』会見のほうが腹立たしかったのですよ。
あの態度の悪さで、彼への苛立ちを感じました。
あれが無かったらこんなにイヤな気持ちにならなかったような気がします。
from. 夏葉 | 2010/02/17 21:12 |
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國母和宏は、スノーボードのバンクーバー五輪における日本代表選手である。日本を出発する際(9日)、いわゆる「だらしない」とされるような緩い服装をしていたことから日本スキー連盟に抗議が殺到。これを受けてJOCは國母選手に厳重注意を与え、選手村の入村式を自粛
| Adminではないけれど [ブログ篇] | 2010/02/17 01:28 |
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