おもしろうて やがて悲しき。


『遺書』だか『松本』だか『愛』だったか、それともなんかの雑誌のインタビュー記事だったか、とにかくどこで言ったのかは忘れてもうたが、昔、このひとは
「笑いも実は悲しみを含んでいる。オレも自虐ネタで笑いを取るが、ほんとうのところではちょっと傷ついている」
てな感じのことを言っていたのであるが、この映画を観たら、そのことをおもいださずにはおられんかった。

たぶん、だけどこの作品は、芸人・松本人志(ダウンタウンの、でよい)のことを嫌いなひとが観ても大丈夫だとおもう。
いやむしろ、ちゃんと観てくれるような気がする。
ファンだと、わたしみたいに作品の中にある松っちゃんのメッセージを読み取ろうとしたり、笑いのクォリティを追及したりしてしまうが、そうでない人は先入観なしに観てくれるから、純粋に物語として観てくれるんじゃないかなと。

なにせ『大日本人』・『しんぼる』と、かなりワケのわからない、マニアックな世界観で押し切ってきた前作2本に比べたら、びっくりするくらい普通の作品なのだ、今回は。
違うのは主演が役者さんでないことくらいで、あとはほんとに普通。
なので
「笑わせてもらいまっせ」
の姿勢で行くと肩透かしを喰らうよ。
そうでなくて、なんか変わった雰囲気の時代劇映画があるね、ちょっと観にいこうか、くらいでよい。
そのくらい、ラク〜な心持ちで観てくれたら……ちょっといいんだな、これが。
まあ、わたしはまだ(笑)ファンなので、どうしたって色々考えながら、探りながら観てしまったけど。
でもねえ、クライマックスの、あの能見さんの表情(かお)を撮れたのは凄いです。
あれを引き出せただけでも、この映画は撮ってよかったのではなかろうか、と贔屓目も入りつつ言うのであった。

しかし、主役の能見さんがなんもせん人ゆえ、娘のたえちゃん、見張り番の板尾、柄本という若手俳優(柄本明氏のご子息?)がすげーいい。
彼女と彼らはいわゆる“ツッコミ”の役を果たし、受けない“ボケ(主役)”を引き立たせるのだが、とにかくいい。
ツッコミにストーリーテラーをやらせ、ボケになにもさせずにでも主役という構成は、やはりボケの松っちゃんならでは、という気がする。
というのもかなりな贔屓目かもしらん。


つーことで、わたしのパソコンで『さや侍』でググると、上からみっつめにくるレビューがかなり辛口。
でもちょっと解る部分もあるので、ご一読を。
あ、先様はネタバレありなので、お気をつけあそばせ。

『映画感想駄文:にわか映画ファンの駄目な日常 さや侍』





そうそう。
わたしはちーとも知らずに観にいったんだが、今日って、能見さんが劇場に来る日、だったのよ。
なので上映後、いきなり前方から能見さんが入ってきて、なんとハンドマイク(!)でお話を始めたので、べっくらこきましただよ。
でもハンドマイクだから何言ってるかぜんぜんわからんかった。
けどもそのあとが凄い。
観客と一緒に写真を撮ってくれる、というのであるよ。
いやー、さすが『会いに来る主演俳優』(←劇場の案内の紙にそう書いてあった)。
わたしもせっかくなのでツーショットで撮って頂いたよ。
あと握手もしてもろた。
間近で見ても、フツーのおじさんでした。
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ブログネタ:今、お腹すいてる? 参加中 始終何か口にしてしまう私です。 映画を観る前には何かを食べ、 観終わったら、また食べに行ってしまう。 家で観る時は、 観ている間も何か食べているかも。 年中空腹。(爆) さて、松本人志監督の三つ目の作品
| 映画、言いたい放題! | 2011/11/08 16:52 |
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