ウォルフの象徴。


ベートーベンの『皇帝』は、わたしがクラシックのなかでとにかくいちばんすきな楽曲です。
なぜか、と申しますと、竹宮恵子先生の『変奏曲』という作品の主人公のひとりである、ウォルフことハンネス・ヴォルフガング・リヒターのデビューリサイタルで演奏された曲だからです。
て。
これだけでは漫画の主人公が演奏しただけで? ということになってしまうので、ちゃんと続きがありまして、その漫画の【イメージアルバム】というのが発売されたのですよ。
どんな内容かというと、ウォルフとエドナン(もうひとりの主人公)が演奏したクラシック曲と物語を簡単にナレーション(なんと岸田今日子さん)で追っていくという構成でした。
こんなジャケット(↓)
(ネットの海にはこういうありがたいものも漂っておるのう)

わたしが購入したのはカセット(!)でしたが、Side-B(つまりB面)の1曲目が『皇帝』でした。
高校生だったわたしが『運命』と『第九』以外で初めて聴いたベートーベン。
なんて華やかで軽やかできれいな楽曲なんだろう! と胸がときめきました。
しょっぱなから豪勢に全楽器で高らかに奏でるファンファーレのようなメロディー。
続いてピアノの低音部から高音部へ駆け上がるような速弾きが入り、再びファンファーレ調の主題が入ってくる、この流れ。

もう、うわぁ、うわぁ、うわぁあ! なのです。
ベートーベン、すげー!! なのです。
いっきにココロ鷲掴まれ、なのです。

以来、わたしはこのピアノコンチェルトの生演奏を、できればウィーン・フィルの演奏で聴くのが夢、になりました。
去年、その夢が叶うかも? の機会がきたのですがチケットが取れなくて泣く泣く断念。
それがあなた! 西本さんの指揮で聴ける場が設けられたと新聞に広告が出たではありませんか!
そりゃ、チケット、買うでしょ! そうでしょ!!
というので、聴きに行ってきたわけです。

いやぁ、嬉しかったあ。
テレビの音楽番組でもCDでも、ましてやカセットでもない、本物のオーケストラの『皇帝』。
そして西本さんの指揮。
これが至福でなくてなんだというのでしょうか。
協奏曲なので、第三楽章までしかないのがほんとに物足りないほどでした。

ただ。
わたしはひとつ失敗をしました。
西本さんの指揮なら席はステージに近いほうでないとアカンのに、音的にはきれいに届く奥の後方席を取ってしまった、てことです。
おかげで西本さんの指揮がぜんぜん“観えない”。これは痛恨のミスでした。
やっぱ西本さんは観ないと! 聴くだけでなくて!
極上のエンタメの場合、ゼゼコはけちってはダメですわな。
とはいえ念願の『皇帝』の初生演奏は、とても感動しました。
と同時に、次回にウィーン・フィルが『皇帝』を掲げて来たら、なんとしてもチケットを取って聴きに行ってやる! という新たなる野望を抱いたのでありました。

2015.6/4 ブダペストフィルハーモニー管弦楽団
於:東京オペラシティコンサートホール

・ベートーベン:序曲『コリオラン』Op.62
・ベートーベン:ピアノ協奏曲第五番 変ホ長調『皇帝』Op.73
[ソリストアンコール]
・クレメンティ:3つのソナタより op.33-3 ハ長調

・ベートーベン:交響曲第七番 イ短調 Op.92
[オーケストラアンコール]
・モーツァルト:フィガロの結婚序曲



<おまけ>『変奏曲』ウォルフデビューリサイタルのシーン
(竹宮先生ごめんなさい)

憧れは本場ウィーンの国立歌劇場。
ええなぁ・・・・・・・(うっとり)


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