あなたのやさしさがこわかった。

昨日放送の『あの年 この歌』で特集してた「神田川」。
その歌詞でクローズアップされてた部分が

♪いつもわたしが待たされた 洗い髪が芯まで冷えて♪

ていうところと

♪ただ あなたのやさしさが こわかった♪

ていう最後のフレーズのところ。
いずれも、歌い手であるこうせつさんの解釈と、作詞家がイメージした設定とに相違があって、おもしろかった。
特に「あなたのやさしさがこわい」という部分の解釈は、わたし個人は佐々木アナ同様、野瀬さんの解釈に近いものを感じていたので、まさか男性目線の心境だったなんて! とべっくらこいた。
まあ、わたしは性別としては【女】だからね、どうしても女性の視点から解釈するよね。
それにあんま“男性から優しくされたことない”し。
んだから、好きな男に優しくされたら嬉しい反面やっぱり
「怖い」
と感じる気持ちがよーくわかる。
ただそれは「どうしたらいいかわからない」んじゃなくて、「もうこの先この男(ひと)より他に優しくしてくれるひとは居ないんじゃないか」ていう恐れ。
でもってその恐れの所為で別れられなくなる、ていう恐れ。
なんじゃこのめんどくせぇ心理は、と自覚しつつも、滅多に異性に優しくされない人間て、こんな感じよね、と共感を募ってみる。

そもそもこの“優しい”てのがどういうことか、というのが各自違ってきてまさに百人百様。
重いもの持ってくれる、車のドア開けてくれる、送迎してくれる、遅刻しても怒らない、ワガママきいてくれる、なんでも買ってくれる―という行為を“優しい”とする女性も居るだろうし、そうでなくて、愚痴をちゃんと聞いてくれる、辛いきもちをわかってくれる、髪切ったことに気づいてくれる、ここぞという時に決断してくれる―みたいなことを“優しい”と言う女性も居るので、一概には言えないのだけど、でもたいていの女性が望む男からの“優しさ”は、根本に
「大事にされてると実感させてくれる」
てのがあるとおもう。
もっとわかりやすく極端に言ったら
「お姫様(お嬢様)扱いしてくれる」

よっぽど可愛く、美人でない限り、女性は身内以外からはそんなに「大事に」はされていないことに、早々に気づく。
人としては親切にもされるし、システム的にお得な立場にはおかれるけど、でも、周囲の男の態度が、美人に対するものと自身にたいするものとの差に、気づいてしまう。
曰く。
あたしが重いもの運んでても横目でも見ないくせに、あの子が運んでると猫なで声で「大変だね」「僕が持つよ〜」ていうあいつら、なんなの!
あたしにぶつかっても謝りもしないあいつらが、あの子の肩にちょっとでも触れようなら「ごめん! 大丈夫? ケガしなかった?」てなるのはどういうことなのさ!
てな具合に。
果たしてそれらは“優しさ”なのか? というところもあるが、若いころは、そういう些細な扱いの差に、実は深く傷つけられたりするのだ。
で、そういう傷を負った女性は、そんな酷い態度をとらない男性に出会うと、目がくらむのだ。
しかも「あたしにだけ」「優しい」という、かぎかっこ付き特別仕様の二乗だったらどうよ?
舞い上がるな、というほうが無理なのだ。
と同時に、女性はへんなところでリアリストだから、ずーっと舞い上がってはいない。
ふと、我に返る。
そしてそのとき考える。

このひと以外に誰が優しくしてくれるのだろう。



歳を経てくると、ひとに優しくする、というのが実はとても難しいことに気づく。
すると不思議や不思議、他者からの「優しさ」をあまり望まなくなる。
親切にされればいいや、でおさまるようになる(なので“親切に”すらできない奴への評価は辛辣になる)。
むろん、ひとに親切にすることを心がけるのは大前提だ。
でも案外それでうまくいったりする。
それでいいじゃないか、とおもえるようになる。

そうなると、やっぱり「やさしさがこわい」のは、若さの象徴なんだろうな、とおもう。
歌詞も正確には「こわかった」と過去形だから、若かりし頃を振り返っての述懐だろうし。
とはいえ、わたしは若い頃、男に
「ちっとも優しくしてくれない」
と恨み言を言われ
「どう優しくしていいかわからない」
などと正直に返してしまった人間なので、優しさを語れる立場ではないのだった。
ほんと「優しい」って難しいよね。


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Comment








>juju様

やっぱり長女とか次女とか末っ子って関係する気がしますよね。
かくいうわたしも長女です。
妹の要領のよさというか、ちゃっかり体質というか、素直に甘えられるのを羨ましく感じつつも、自身でできるかというとそれはない、という。
自然にひとに頼ったり甘えたりできるというのも、ひとつの才能のような気が。
優しくされ慣れたら、ほんと、人生変わってたかも???


>ゆりフィー様

もともとは紛らわしい名前なのがいけないのですが、あちらはお綺麗な女優さんで、間違われるにはあまりにもいたたまれないので、つい、申し上げました。
お許しください。

チケット、届きましたか!
下手側とはいいですね! マサラ―憲章三原則の第2項:『基本的下手側席の尊重』に則してて素晴らしいです!
堪能してきてください(^O^)


>泪さん

おおおおっ、なんか切実な告白を聞いたかも??
あまり深く追及しないことにします(笑

わたしもこの歌の男性、あまりすきじゃないです。
でも、女性も女性で、お風呂屋さんの脱衣所で待ってればいいのに、ともおもいました。
外にいるから冷えるのに(笑
まあ、それを言っちゃあおしまいよ、なんですけどね。(^_^;)
from. 夏葉 | 2016/11/23 13:40 |
『あの年この歌』観てなかったので、YouTubeで探して観ました。
そういう意味だったんですねー。
でも、途中で男女が入れ替わるなんて、歌詞としておかしくない?
そんなの、わかるかい!ってね。
野瀬さんの解釈がいちばんしっくりくるかもと思いました。
私、この歌詞の男が嫌いなんです。
何度も待たせてるって、反省しろよ!だし、
「冷たいね」じゃなくて「ごめんね」だろ!って思うから。

優しさと親切の違い。なるほど〜と思いました。
後半の話、うん、わかります。共感します。
私も自分に自信がなく、恋愛経験もあまりなかったから、
この人以外いないかもって思って結婚しちゃったようなもんです。
失敗したかも?(笑)
from. 泪 | 2016/11/18 13:41 |
 あちゃ〜〜、またまた、やっちまいました(汗)
私というやつは、ほんとにほんとに!!!失礼しました。

あっ、そうでした そうでした!!私は、昔から言葉や事柄を覚える際に、語呂合わせで覚えるのが得意だったんです。

今度からは、名前を入力する際に・・・・
「夏の葉っぱの夏葉さん」と、頭の中で唱えながらキーボード入力します。
でも、超天然の私ですから、
「夏の菜っ葉の夏菜さん」に、ならないようにきをつけますです。


チケット届きました。すごーく前の席とは言えませんが、桜井さん側のせきです。
今から、メチャクチャ楽しみです。
from. ゆりフィー | 2016/11/16 17:29 |
こんばんは!やさしさってするのもされるのも難しいですよね!
この歳になって気がつくと、私もそうですが友達はほぼ長女ばかりです。
親切にされるとすごく感激するくせに、それに感情が入るやさしさには慣れてなくて照れくさくて素直になれないような、
まちがってもお姫様にはなれないタイプです(笑)
いつも一番最初に泣けたら、変わっていたのでしょうか?

from. juju | 2016/11/16 00:57 |
>ゆりフィー様

若いころは重いものを持ってくれるとか、手助けしてくれるなどの行為を「優しさ」だとおもっていました。
でもそれは「親切」だと気づいたのは、かなり経ってからです。
だから親切にしてもらえるのには歳は関係ないとおもいます。
わたしは今では
「ほら、男子、手伝え!」
と言えるようになり、親切を強要したりしています(苦笑。

子どもに対しての「優しさ」は、わたしにはやっぱりわかりません。
母親の優しさ、受ける立場だけで生きてきたので・・・・・・
確かにいろんな「優しさ」の中で、対・子どもがいちばん難しいかも、ですね。

ところでゆりフィー様、またまたわたくしの名前が「夏菜」さんになってます。
よろしくお願いしますです。
from. 夏葉 | 2016/11/15 20:15 |
 夏菜さん、私は今までも、現在でも、意外と荷物を持ってもらえたり、色々とやってもらえたりするほうです。
でも、美人でもなく、かと言って可愛くもなく、スタイルだって悪い方だと思います。それにそれに、もう立派なおばさんですし・・・。
やってもらえる理由はただ一つ!!!危なっかしくて見ていられない
と言うだけらしいです。
この歳になって、それはそれでどんなもんでしょう?ってな感じですよね。
同じ事をしてもらうにしても、「優しさ」では無く「同情」的な感じの・・それも、若くもなく高齢者でもなく中途半端な年齢で・・・トホホ。

子供に対しては、良かれと思って、なんでもかんでもやってあげてしまうので、以前に喧嘩した際に旦那から、
「そういう姿勢が子供をダメにするんだよ」
と、言われた事があります。

夏菜さ〜ん、やっぱり。優しさって難しい・・・
from. ゆりフィー | 2016/11/14 15:53 |
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