夜伽噺にもなりゃしない。
むかし、むかしのはおなしです。










あるところに小さな村がありました。
あまりに小さすぎて名もないほどでしたが、村人たちは「民謡村」と称しておりました。

そんな民謡村では夏になるとムラオサさんが自身の知り合いを呼んできて、このままでは忘れ去られてしまいかねない文化を村人たちに伝える祭事を開催していました。

それは、はじめたばかりのころは規模も小さく、ほんとうにささやかでした。
でもムラオサさんが教えてくれるその文化を心から楽しむ村人たちは、夏の祭事を心から待ち望むようになりました。

それがいつのころからか、ムラオサさんの知り合い以外の、異なりすぎる文化を持つ人々が招かれるようになってから祭事の様相は変わってきました。

ある夏は、村人たちが、これまで誰に言われずとも守ってきた習慣や約束事が異文化村人たちの連れてきた客人にこともなげに無視されました。
またある夏はトツクニの人々が招じられ、一緒にやってきた者たちの傍若無人の振る舞いに民謡村の村人たちがその場から追いやられるということもありました。

気づけば民謡村のささやかな祭事は、もう民謡村だけのものではなくなっていました。

それでも村人たちは、ムラオサさんのことを信じていたので、異文化村人と一緒に訪れる客人たちに対しても誠意をもって接していました。
でもとうとう、ある年の夏。
星屑村というところから桃売りを生業とする娘たちが招かれたことをきっかけにして民謡村の夏の祭事は、星屑村のものになってしまいました。
それだけではなく、ムラオサさんまで星屑村に行ったきり戻ってこなくなりました。

民謡村の村人たちは嘆き、悲しみ、あちらの村に行ってしまったムラオサさんに呼びかけました。
お願いだから帰ってきて欲しい、と。
以前のような、ひっそりとした祭事に戻して欲しいと。
幾度となく。
しかし村人たちの声はムラオサさんの耳に入る前に星屑村の庄屋によって握りつぶされているようでした。

また、そのほかにも悲しいことは起きました。
星屑村の行事は、年若い桃売りの娘たちが要になっているので民謡村の男衆はかえって喜んで、星屑村での祭事にいそいそと出かけていくようになったのです。
それだけならまだしも、もとの行事に戻してほしいと訴えている女衆(おなごし)を
 婆ぁが僻んでいやがる
 あの娘たちのよさがわからない頭の固い婆ぁ
などと貶め揶揄う輩まで出てくる始末。
そういう男衆は、女衆が
 そういうことで訴えているのではない
 ただただ祭事を取り戻したいだけだ
と言っても聴く耳を持ちません。
言えば言うだけ馬鹿にするのです。
とうとう民謡村は夏の祭事をめぐって賛成派と反対派に完全に分断されてしまいました。

そうして幾年の夏が過ぎていきました。

いまではもとの行事の姿を求める民謡村の女衆たちは声をあげることを半ばあきらめ、遠く離れてしまったムラオサさんを懐かしんで、昔の行事を偲んで過ごしているのでした。

むかしむかしのおはなしでした。


ALFEE comments(8) trackbacks(0)
Comment








>juju様

気を遣わせてしまってすみません。
でも正解があることじゃない(はず)ので、おもったこと・感じたことを遠慮なくコメントしてくださいね。

おそらくムラオサさんはいやいややっているわけではないとおもうのです。
そりゃ当初は「仕事だから」な部分もあったでしょう。
ただ、ある時期から楽しんでやっているように感じられるようになりましたね、わたしは。
んで、それはそれでいいんですよ、別に。
でもだからって、こちらとしてはいろいろ踏みにじられていると感じている部分を無視されると、我慢も限界を超えるんですよね。

なかなか複雑な心理ではあるんです。

>T'sTさん

以前から「歌(曲)は」いい、みたいなこと言ってたんで、あれはわたし、スルーできましたね。
それに桃売り娘たちについても「さいしょは「ダメだこりゃ」とおもった」と評したし、すべてがすべて「かわいい弟子たち」になってるわけじゃないんだろうと再認識できたんだけど、やっぱりね、こちらとしてはね。
ご当地アイドルの子たちは置いといて(笑)、桃売りたちのほうはね、たぶん永遠にわかってもらえないよ、こちらの想いは。
なに言ってもババアがひがんでる、になるからね。
て、その位置づけがいちばんの私の怒りのポイントなんだけど。

>tamiyさん

わ、わ、またまたすみません。
tamiyさんのところでは、この祭事については書かないようにしてる、とのことなのに、コメントしてしまって申し訳なかったです。

わたしもこれまでは無視を決め込んできたのですが、少々男衆の図々しさが目に余ってきたので、怒りが再燃してきまして。

また怒ったら書きますね。
愚痴はこちらに吐いて捨ててください。


from. 夏葉 | 2017/08/20 16:42 |
こんばんは。

わざわざ‥こちらの方にまでコメントいただいて‥
ありがとうございます。


たくさんの人たちを‥いやに気分にさせてるですから、
何もいい方向には行かないでしょうに‥。

感覚疑われますよね‥。

怒りは怒りとして‥表していいのかも‥。



from. tamiy | 2017/08/19 21:58 |
昨日の埼玉方面のらぢお番組聞いてた時のことさ。

なんでもぉ〜。
15年も行脚しているご当地おなご衆がで出たらしいんだが(夏の、女子たちの政)そのおなご衆たちについて「いい歌を歌うんだよ」と言ってのけたムラオサさんに、なんかガッカリしたっつうか。
「おまけに桃売りの娘たちもそうだけど・・・」なんつう前置きもあったりなんかして。



むかしむかしのおはなしだな、はっ。(深いため息)
from. T’s T | 2017/08/19 13:25 |

このブログの題名を見て夏葉さんの怒りが伝わってきたのですが、
私は民謡村の歴史を知らないので、何を言ってもどっかずれているんじゃあないかなと思い、
なんか後だしじゃんけんみたいにコメントしてすみません。

これがムラオサさんの希望ならやりたいことを全部やって、
やらされているなら時代も人も変わって
健康で長くこれからも活動さえしてくれれば
そしたら時計の振り子の反動みたいに、また最初に戻ってきてくれるかもしれません。

ちなみに私は相手が年齢・性別問わず誰であれ、
3人以外の活動は、音楽がどうのこうのの前に3人じゃあないというだけでいやというファンです。


from. juju | 2017/08/19 11:29 |
>ハッカ飴さん

記事書いてたらコメント届いてびっくり。
そしてまさかあなたに共感頂けるとおもっていなかったので二度びっくり、です。

そしてハッカ飴さんの分析。
さすが坂担。
,呂發Ω世錣困發な(村の男衆なんて、これの見本みたいなもん)で、これはほんと、仕方ないでしょう。
わたしたち女だって若くてかっこいい男がいいもんね。
△亘棆醗奮阿里仕事すべてに共通しますね
がいちばん納得できる分析です。
本家ファンに来てほしくない感じ−すごくよくわかります。
そんな空気を肌で察知したので、だったら行かねぇよ! と私も行きませんでした。

ただねぇ、そうして村の女衆が黙っているのをどう解釈したのか、最近あっちがいい気になってるなー、と神経逆なでされることわりとあったので、少々怒りまして(笑
そんでこれ、書きました。

知り合いに
「おまえもまるくなったな」
と言われたとか言われなかったとかww
from. 夏葉 | 2017/08/18 22:16 |
夏葉様のお嘆きは、まったくもって共感しかございません。

星屑村にムラオサが行くのはどうしてなのか。
巴御前にすら嫉妬する婆なりに理由を考えました。

ー磴ぬ爾好き…まあ、ありそうだけど、普通にギター弾ける若い美人も多いしねえ。
演奏するのが好き…そりゃそうだ。キッサコさんだの大野さんだの時間がある限り呼ばれれば行くみたいな感じか。
アウェーに身を置きたい…これな気がします。普段自分を見に来ている人に囲まれていていると、期待に応えなければいけないプレッシャーはいかほどか、「誰も自分を見ていない」って状況でバックメンバーとして過ごすことは、気持ちをリフレッシュする機会なのかもしれません。「ハードロックの時坂崎さんは何をしているのですか」という一般人の質問に30年以上対している方ですしね。坂崎さんが尊重されないことを怒ってるのは本人ではなく私たちなのでしょう。今も昔も。

こないだの所さんとのフォーク村行きたかったけど告知もぎりぎりで、テレビなのにロクなセットもないし、観覧無料ってのが意味が分からず、『坂崎さんアウェー渇望論』が生まれた背景であります。私たち(ファン)に来てほしくないって感じ。いい意味で。

そうはいっても、健康あっての事(寝てください)、用心棒の方には図々しい桃色の河童に憑り殺されないよう、くれぐれもお願いしたいです。
from. ハッカ飴 | 2017/08/18 21:52 |
>tamiyさん

コメントありがとうございます。
こちらこそご無沙汰してしまってすみません。
わたしがつぶやきやら線やらのSNSをやってないので、コミュニケーション取れなくてご迷惑おかけします(でもやらないとおもいますが)。

あと、悲しませてしまって申し訳ありません。
(ラジオ、遅れたんですよね?)
わたしとしてはちょっと男衆調子に乗りすぎてるのがハナについたんで、実は怒って書いたんですが・・・・。

今年、久しぶりに開催してくれましたが・・・・・・名前が結局あちらメインでしたからねぇ。
なんなんでしょう、ほんと。
from. 夏葉 | 2017/08/18 21:31 |
ご無沙汰しています‥

もう‥悲しすぎて、泣きそうでした。
なんなんでしょうかねぇ〜。


全くないほうが、まだ‥あきらめられる気がしますね‥
from. tamiy | 2017/08/16 23:02 |
Trackback
この記事のトラックバックURL: http://hikigiwa.setogiwa-anex.coolblog.jp/trackback/6705
<< NEW | TOP | OLD>>