平安のシンデレラも眠れない。
ほんとは作品の話しをメインにしたかったんだけど
こんなニュースが出ちゃったから
「ちょっと待ってーーーーーッ!」
と叫ばざるを得なくなってしまったのですよ。
だってこの「おちくぼ」もそうだけど「ツーリングユーロ」、「がらかめ」等、別花で連載されてた作品群、どーなんの?!?! って。

いや・・・まァ・・・コミックスしか買ってない人間が大きいことは言えないけど、多感な少女時代を『花とゆめ』本誌と過ごした身としては看過できなかったのですよ(だって当時の本誌の色香を受け継いでるのって “別冊” のほうだったもん)。
したらなんか、アプリ版−つまり電子書籍上で連載は続くらしいということなのだが
「んー・・・それは素直に安堵していいものだろうか」
紙がいいアナログ人間としてはちょっと複雑な心境なのだった。


てなことを書かなきゃならなくなってしまったけど、今回はその休刊してしまった『別冊 花とゆめ』に掲載されてる山内さんの『おちくぼ』です。
見つけたときはすぐ
「あっ、おセイさんの「おちくぼ」だ!」
と喜んだんだけど、山内先生本人の談では上(↑)の商品画像だといちばん下の角川版をもとにしているそうな。
それでもおおもとは平安時代に書かれた「シンデレラストーリー」であることに変わりはない(厳密にいったらいわゆるみんなが思い描く『シンデレラ』はこの『落窪物語』より後の時代のもの(起源となってるストーリーは紀元前1世紀まで遡れるらしい)なんだから「平安のシンデレラストーリー」っつーのもヘンなのよね)。
美しく健気で賢いお姫様が、継母に虐げられている生活から一転、貴公子に見初められてめでたしめでたし、という女子の夢が詰まったこの物語は、千年も昔にこの国で書かれ、そして読み継がれてきた名作なのだ。
それを今回、山内先生が漫画にしてくれたわけなのだけど、山内先生×平安モノ、といったらもう氷室作品を連想するなと言うほうが無理、てなくらいの名コンビだったので、その新作はもう出ることがないのがやはり寂しく感じる(休み明けの6日で氷室さんが亡くなって10年経つ)。

そうだ、コンビと言えば(話がコロコロ変わってすまない)おセイさんは、おおもとの「おちくぼものがたり」は男女の恋人同士がイチャつきながら書いたのではないか、という推理を披露されていたっけ。
女性ひとりの手によるものにしては尾篭なシーンがあったり、反対に男性ひとりではここまで女性心理に長けたものは書けない、というのがその理由だった。
わたしはそれを読んで
「なるほど、そういわれれば」
ともう一度作品を読み直して納得したのだった。
そうでなくてもこの物語には
・パワハラの原点
・セクハラの原点
・オタクの原点
・ラブコメの原点
それら諸々てんこ盛りで、ちょっとアレンジしただけで現代でも楽しく読める、というのがたいへんに素晴らしい。
それはつまり、千年経とうが人間のやってることが同じだから、なわけであって、この「おちくぼ」に限らず古典文学を読むと、それが如実にわかるのである。
あんま進歩しないのよね、人間て。
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