「がんさく」と読んじゃダメ、「にせさく」。

野田秀樹という人の演技には以前『おのれナポレオン』で衝撃を受けたわけですが、今回は脚本の筆力に衝撃を受けました。
なんつー物語を書く人なんだ!

あたりまえっちゃああたりまえ、なんだけど、同じ古代史をモチーフにした物語でも、新感線の中島氏が書くものとまったく違うテイストで、深層心理というか、感情の奥深いところまで図々しく踏み込んできて、がっつり爪痕残して去っていく感じの物語でした。
だから観終わったあとも、感想言いあうとかより、いま観てきた物語を、じっくり脳内で反芻しないといられない感じでありました。
いやー、演技もさることながら、脚本家としての才にもおったまげさせられました。


んでもって。
お目当ては天海さんだったわけですが、これもまたおったまげ。
だって

天海さんが悪役!

なんだもーーーーーーーーーーーん!! うぎゃーーーー! 
わたし、そのことに耐性がなかったものですから、結構ショックでしたの。
それでもやっぱり、立ち姿は出演者のなかでは断トツで輝いていたし、嫌な奴でもかっこよかったです。
剣(つるぎ)掲げた決めポーズがめっさサマになる人って、いまの日本、天海さんかウチのセンセイくらいなもんですよ!(鼻息荒い)

でも、演技でキラッキラに光ってたのはだんぜん深津っちゃんでした。
ほんとうに素晴らしかった。
鬼の化身というか、鬼の遣いというか、ようするにサイコパスなお姫様の不気味さを見事に出していて、わたしはわたなべまさこ先生の不朽の名作である『聖ロザリンド』のロザリンドをおもいだしてました。
彼女の、いまわの際のセリフ、よかったなぁ・・・・・・。



ところで。
先日も書きましたが、わたしは本を読むことはすきですが、決して「趣味です」と言えるほど読んではいないので、恥ずかしながら本作の原案というか、野田さんの発想のもととなった坂口安吾の『桜の森の満開の下』は読んだことがありません。
また同氏の『夜長姫と耳男』も未読です。
加えて、物語の基盤にある古代の飛騨王国の言い伝えのことも知りませんでした。
なのでかなり悔しいおもいもしました。
それらを基礎知識として持っていれば、この舞台、もっと面白く観られたに違いない。とおもったのです。
ああ、己の不勉強が情けない。
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